(旧版)胃がん治療ガイドラインの解説
胃がんの治療を理解しようとするすべての方のために
一般用2004年12月改訂

 
資料編:Q&A(質問形式)を中心として


Q&A7 胃がんの治療成績
胃がんはどの程度まで治るようになりましたか? また,よくいわれる5年生存率とは何ですか?

   胃がんは進み具合によって治る程度が異なります。また,治ったかどうかを治療して5年後に判定するのは,他の多くのがんの場合と同様です。それは,胃がんの再発は,治療後1〜2年以内に起こることが多く,それ以後は徐々に減っていき,5年以上経ってから再発することが少ないため,5年目を一応の目安としています。つまり,胃がんの治療をして5年経てばひとまず安心ということになります。したがって,治療後5年経って生きている割合を表したのが5年生存率です。たとえば,治療した半分の患者さんが5年後も生存している場合は,5年生存率50%と表現します。また,このような生存率を術後の年数ごとに計算し,それを線で結んだものを生存率曲線といいます。

   日本胃癌学会の全国的な調査によれば,胃がんに対して肉眼的に完全に取りきれた定型手術がなされた場合,がんの進み具合(進行度,ステージ)別の5年生存率は,StageIAで93.4%,StageIBで87.0%,StageIIで68.3%,StageIIIAで50.1%,StageIIIBで30.8%,StageIVで16.6%です。これらの各ステージ別の生存率曲線は図15の通りです。

   図15 ステージ別5年生存率曲線(1991年度症例:D2郭清)

 

 
 
 
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