有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030656
PMID:
10925094
文献番号
60
AF
3
研究方法
検査精度
検査法
前立腺がん集団検診(PSA検査、直腸指診、TRUS)、TRUS-guided systematic sextant biopsies。
対象数
1994年から1998年の間に前立腺がん集団検診を受けた6,744人。
対象集団の特性
60歳以上
対象集団の設定条件
群馬県
検診群における受診率・要精検率
記載なし(対象外項目)。
評価指標
感度・特異度
評価指標の把握
60歳以上の患者を5歳間隔でグループ分けし、それぞれのグループについて年齢別PSA参照域の境界値をROC曲線を分析して計算した。
結果
ROC分析によると、60-64歳、65-69歳、70-74歳、75-79歳、80歳以上の各年齢の最適なカットオフ値は3.0、3.5、 4.0、4.0、7.0ng/mL、感度は94.7%、96.3%、87.9%、90.9%、94%であった。
特異度は92.1%、90.5%、91.5%、87.7%、95.8%であった。
カットオフ値を一律に4.0ng/mLとすると感度は78.9%、92.6%、87.9%、90.9%、94.4%、特異度は95.2%、92.5%、91.5%、87.9%、86.7%であった。
不利益
カットオフ値が適切ではない場合の偽陰性例。
研究全般に関するコメント
1)年齢群別によるPSAの基準値の設定により、より精度の高い検診が可能。
2)検討対象全例に生検が行われておらず、がん登録など他の方法も利用していない。
3)要精検者の16%は生検を受けておらず、感度が高く評価されている可能性がある。