有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン

文献ID:S0030653 PMID: 7527116

著者

Stenman UH/Hakama M/Knekt P/Aromaa A/Teppo L/Leinonen J

出典: Lancet/ 344巻, 8937号, 1594-8頁/ 発行年 1994年

文献番号

57

AF

3

研究方法

コホート研究

検査法

PSA

対象数

症例群44人 対照群74人

対象集団の特性

男性、45-79歳、調査対象の検診受診者は21,172人。

対象集団の設定条件

フィンランド

検診群における受診率・要精検率

記載なし(不要な血液によるPSA測定、対象外項目)。

評価指標

感度、特異度、PSA値別発症までの年数。

評価指標の把握

がん登録

結果

検査の感度・特異度は、カットオフ値が2.5μg/lでは70%・92%、4.0μg/lでは57%・97%であった。カットオフ値が2.5μg/lの時、検査後5年以内に発症したがんに対する感度は95%、6-10年の間に発症したがんに対する感度は52%であった。PSA値が高いほど、発症までの時間が短くなる傾向があり、5年以内に発症した19人のうち18人がPSA値2.5μg/l以上であった。一方、6-10年の間に発症した25人では、13人がPSA値2.5μg/l以上であった。PSA値のDoubling timeは、平均3年であった。

不利益

記載なし(考察では治療の不利益に言及)。

研究全般に関するコメント

検診時のPSA値が高いほど、前立腺がん発症までの時間が短くなる傾向を示したが、PSA値と発症時間の間に統計的に有意な相関があるかは確認していない。
PSAのカットオフ値の設定と受診間隔の検討に利用できる。
本論文の構成は、1)感度、特異度 2)PSA及びPSA-ACTの初期値とがん発症 3)PSA値別生存率で構成されている。コホート内症例対照研究と同様の形式で、症例群と対照群を抽出しているが、1)2)について両群を比較しているのみである。

参考文献

文献No61 J Urol.166(6):2189-2192,2001.で更新

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