有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030650
PMID:
16434997
文献番号
54
AF
2
研究方法
ケース・シリーズ
検査法
PSA
対象数
前立腺がん患者の一親等で、郵送による勧奨、あるいはクリニックからの勧奨に同意し、検査をうけた170人。
対象集団の特性
65歳以下の前立腺がん患者の一親等の親族で、45歳から69歳の人。
対象集団の設定条件
英国の研究。一親等は65歳以下に限定。
コンプライアンス
77.3%(170/220)
評価指標
陽性適中率
評価指標の把握
医療記録、がん登録(Thames Cancer Registry、South West Cancer Intelligence Service、British Association of Urological Surgeons database)。
結果
170人中の10%(17人)は、PSA>=4ng/mlであり、13.5%(23人)は、年齢別のカットオフ値を超えていた。受診勧告で紹介された21人のうち、5人が前立腺がんであった(陽性適中率24%、95%CI:8-47%)。65歳以下の前立腺がん患者の一親等の親族に、カウンセリングで受診勧告するとよいかもしれない(ただし、親族に話していない者もいるので、配慮が必要である)。
不利益
記載なし。
研究全般に関するコメント
家族歴が影響する可能性がある。ただし、一親等のがん検出者が5人であり、小規模な研究である。そのため、信頼性は乏しい(信頼区間が広い)。
家族歴のある人に対する勧奨は、日本人ではどの程度影響するのか、人種差もあり不明である。