有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン

文献ID:S0030645 PMID: 15561985

著者

Shaw PA/Etzioni R/Zeliadt SB/Mariotto A/Karnofski K/Penson DF/Weiss NS/Feuer EJ

出典: Am J Epidemiol/ 160巻, 11号, 1059-69頁/ 発行年 2004年

文献番号

49

AF

1

研究方法

地域相関研究

検査法

PSA検診

対象数

10,000-450,000人

対象集団の特性

診断時に65-84歳の白人男性。

対象集団の設定条件

アメリカ合衆国の9つのがん登録区域。

検診群における受診率・要精検率

高受診地域(デトロイト、アトランタ)1991-1996年:43%
低受診地域(コネチカット、ハワイ、アイオワ、ニューメキシコ、ユタ)1991-1996年:29%

評価指標

前立腺がん死亡率

評価指標の把握

SEER

結果

1)受診率を2大別した。高受診率地域:アトランタ・デトロイト、低受診率地域:コネチカット・ハワイ・ニューメキシコ・ユタ・アイオワ。
2)ホルモン療法の利用は、PSA受診率と相関する。9つのがん登録地域では年間のホルモン療法施行は7-15%であった。
3)1991-1993年のPSA受診と前立腺がん死亡率の回帰係数は0.55(P=0.14)。一方、1985-1987年では0.12(P=0.80)。ホルモン療法で調整すると1991-1993年=0.33(P=0.28)、1985-1987年=0(P=0.82)。
4)joint-point analysisにより両群の死亡率の変化をみると1990年初期のPSA高受診地域で高かったが、1999年には両群に差はなかった(P>0.5)。
5)1991-1993年の前立腺がん死亡率の減少は高受診率地域22.2%(95%CI:15.2-28.9)、低受診率地域16.3%(95%CI:11.5-20.9)。1991-1999年の年間減少は高受診率地域4.4%(95%CI:3.2-5.5)、低受診率地域3.0%(95%CI:1.5-4.4)。
6)リードタイム5年、RR50%の仮定で前立腺がん死亡の減少率は高受診率地域23.6%(95%CI:18.0-21.3)、低受診率地域14.0%(95%CI:11.6-16.5%)。この結果は観察結果とほぼ同じ。

不利益

記載なし。

研究全般に関するコメント

PSAの実施率と死亡率減少との間に弱い相関関係が認められ、lead timeを5年とした場合に他の因子を考慮に入れなくてもPSAの実施率と死亡率減少との関係は説明可能となったが、ホルモン療法で調整することにより相関関係は消失した。結果の解釈には注意を要すると筆者は述べている。モデルによる推定を行っており、がん検診を積極的に行っている地域の方が前立腺がんの死亡率が低いようにみえるが、ばらつきが大きく他の要因を入れると断定できない。
地域間のPSA検診率のわずかな違いによって、他の要因とあいまって、否定的な結果を生み出したのかもしれないと結論づけた。PSA検診の効果についての生態学的分析は注意深く解釈されるべきである。

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