有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030641
PMID:
10848694
文献番号
45
AF
1
研究方法
時系列研究
検査法
PSA
対象数
前立腺がん罹患数:1971年6,174人 1993年17,210人
前立腺がん死亡数:1971年4,027人 1998年8,570人(他の年の記載なし)
対象集団の特性
50歳以上
対象集団の設定条件
England and Wales(1971-1998年)
検診群における受診率・要精検率
PSA検査の受診者は不明。
評価指標
前立腺がん罹患率・死亡率・粗生存率
評価指標の把握
National Cancer Registry、 Population Censuses and Surveys (England and Wales,1971-1998年)。
結果
前立腺がんの罹患率(10万対)は、1971年29から1993年59に増加した(104%)。
年齢別にみると、60歳代の増加が最大であった(144%)。
前立腺がんの死亡率(10万対)は、1971年20から1993年27に増加した(38%)。
年齢別にみると、80歳以上の増加が最大であった。
5年生存率は、1971-1975年33%、1986-1990年42%であった。
生存率の改善は、1985年以降は認められなかった。
不利益
記載なし。
研究全般に関するコメント
前立腺がんの罹患が大きく増加しているが、死亡率は微増にとどまっている。死亡率の増加の一因として、死亡診断書の記載の変更(死因の誤分類)をあげている。英国ではPSAの普及は直近10年の範囲なので、1990-1993年の罹患の急増はPSAが要因の1つと考えられるが、治療や環境・社会要因の影響もあるとしている。