有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030636
PMID:
11898936
文献番号
40
AF
1
研究方法
時系列研究
検査法
PSA
対象数
死亡率・罹患率のみの記載。
対象集団の特性
ケベック州在住50-79歳男性(1993年)。
対象集団の設定条件
ケベック州15地域の在住者。
検診群における受診率・要精検率
PSA検査の実施率の記載なし。
評価指標
1989-1993年の罹患率と1995-1999年の死亡率の変化、両者の相関係数。
評価指標の把握
ケベック州のがん登録。
結果
1)年齢調整罹患率は1989-1993年にかけて47%増加(336→493/10万人年)。死亡率は1995-1999年にかけて15%減少(124→105/10万人年)。
2)15誕生コホート毎に解析すると、前立腺がん罹患は1989年と比較して1993年では22-178%増加、死亡は1995年と比較して1999年では3-50%減少。両者の変化の相関係数は0.33(P=0.89)。
3)ケベック州15地域毎に解析すると、前立腺がん罹患は1989年と比較して1993年で44-155%増加。死亡は1995年と比較して1999年には12-57%減少。両者の変化の相関係数は0.13(P=0.68)。
不利益
記載なし。
研究全般に関するコメント
州全体の罹患率は一時的に50%上昇、2年後から死亡率はごくわずか減少。地域別に見ると罹患の上昇が著しいところが、死亡率の減少が大きいわけではない。内分泌療法などの治療の影響が示唆されるものの、データは示されていない。