有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン
文献ID:S0030631
PMID:
16829070
文献番号
35
AF
1
研究方法
コホート研究
検査法
PSA
対象数
6,861人のうち、検診参加2,662人、拒否3,448人、既往などで除外751人。
対象集団の特性
60-74歳
対象集団の設定条件
イタリア・フローレンス地方の中の郡部2ヵ所と都市部1ヶ所の住民。
検診群における受診率・要精検率
38.8%(2,662人/6,861人)
評価指標
死亡率 (前立腺がん、全死因)
評価指標の把握
地域がん登録、死亡記録、GPからの受診、既往歴など。
結果
研究開始後5年以上経過した後の前立腺がん死亡率(SMR)は、検診受診者では0.48(95%CI:0.26-0.83)、拒絶者で0.99(95%CI:0.69-1.37)であった。しかし、検診受診者全死因死亡率は、0.73(95%CI:0.67-0.77)。この結果は、スクリーニングの有効性を示すかもしれないが、「healthy screening bias」(スクリーニングに参加する者ほど、健康志向が高いという選択の偏り)かもしれないので、確かな証拠にはならない。
不利益
記載なし。
研究全般に関するコメント
著者の結論のとおり、スクリーニングに参加する者ほど、健康志向が高いという選択の偏りかも知れないので、明確な証拠にはならない点に注意が必要である。