有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン

文献ID:S0030630 PMID: 17206534

著者

Ilic D/O'Connor D/Green S/Wilt T

出典: Cancer Causes Control/ 18巻, 3号, 279-85 Epub 2007 Jan 6.頁/ 発行年 2007年

文献番号

34

AF

1

研究方法

系統的総括(メタ・アナリシス)

検査法

PSA・DRE・併用法(PSA、DRE)

対象数

ケベック研究 介入群:31,133人 対照群:15,353人
ノルコーピング研究 介入群:1,494人 対照群:7,532人

対象集団の特性

ケベックの研究は45-80歳男性、ノルコーピングの研究は50-69歳男性。

対象集団の設定条件

ケベック研究
ノルコーピング研究

検診群における受診率・要精検率

本論文中には記載なし。

評価指標

前立腺がんの死亡率・全死因死亡率

評価指標の把握

ケベック研究(死亡登録)
ノルコーピング研究(がん登録)

結果

ケベック研究は allocation concealment や結果の評価のブラインドが行われたか不明。ノルコーピング研究は割付方法に不備があり、allocation concealment ブラインドによる評価が不明。対照群の検診受診状況が不明。
ケベックの研究は検診受診者と非受診者を比較しRR=0.39(95%CI:0.19-0.65)と報告されているが、コンプライアンスが低い。Intention-to-treat 分析をすると1.01(95%CI:0.76-1.33)。Norrkopingの研究では1.04(95%CI:0.64-1.68)。両者をpooled analysisすると1.01(0.80-1.29)。

不利益

過剰診断を問題として提起している。

研究全般に関するコメント

1)ケベックの研究は1988年開始46,193人を年齢と地域で2:1にランダム化、ノルコーピングの研究は1987年開始9,026人をランダム化と記載されているが、十分ではない。
2)ERSPC Rotterdam のパイロットスタディは検討段階で除外された。
二つの研究ともintention-to-treat分析をすると差がないという意味では矛盾しない成績である。この二つは無作為化比較試験としながらも、研究方法と解析方法に問題がある。現段階で確定的証拠はなく、適切な説明が必要である。

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