有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン

文献ID:S0030623 PMID: 9697778

著者

Jacobsen SJ/Bergstralh EJ/Katusic SK/Guess HA/Darby CH/Silverstein MD/Oesterling JE/Lieber MM

出典: Urology/ 52巻, 2号, 173-9頁/ 発行年 1998年

文献番号

27

AF

1

研究方法

症例対照研究

検査法

DRE

対象数

症例群173人 対照群346人

対象集団の特性

症例群の死亡時の平均年齢79歳(73-85歳、それぞれ25、75パーセンタイル値)、対照群は誕生日でマッチング。
白人が96%で、多くが中流階級、82%が高卒以上。
住民の多くが健康産業関連の仕事に従事している点を除いて、他の米国白人たちと同様。

対象集団の設定条件

米国、ミネソタ、オルムステッド地域。メイヨー・クリニックと関連病院で、医療記録が把握されている者。

検診群における受診率・要精検率

診断含むDRE受診率:症例群75% 対照群84%
スクリーニング:症例群61% 対照群87%

評価指標

死亡率

評価指標の把握

医療記録

結果

症状受診も含む10年以内でDRE受診による前立腺がんは49%減少した(オッズ比0.51、95%CI:0.31-0.84)。
さらに検診目的に限定すると前立腺がん死亡は69%減少した(オッズ比0.31、95%CI:0.19-0.49)。
学歴や婚姻の有無で調整しても同様の効果がみられた。

不利益

記載なし。

研究全般に関するコメント

1)2人の評価者が、独立して医療記録に基づきDRE受診の有無を評価。評価者内の一致率κは0.81、評価者間は0.84(3ヶ月毎の有無の場合)。
2)DRE検診は、理想的には、前立腺がんによる死亡の50-70%を防ぐ可能性がある(全員が受診すると、17%の死亡率の低下に該当する)。ただし、健康な人がスクリーニングを受けていることの偏りの可能性が不明である点、医療関係の仕事に従事する者が多い地域で職業による交絡の影響が未検討である点から、断定は困難である。

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