有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン

文献ID:S0030621 PMID: 9718529

著者

Richert-Boe KE/Humphrey LL/Glass AG/Weiss NS

出典: J Med Screen/ 5巻, 2号, 99-103頁/ 発行年 1998年

文献番号

25

AF

1

研究方法

症例対照研究

検査法

DRE

対象数

症例群(前立腺がんで死亡)150人、対照群299人、1:2でマッチング。

対象集団の特性

1981-1990年に前立腺がんで死亡した者(診断時40-84歳)と同一の年齢、保険加入日をマッチさせた対照者(誤差それぞれ1歳、1年未満)。

対象集団の設定条件

KPNW(ノースウェスト・カイザーパーマネント)の会員で、無作為抽出された者(症例群は1981-1990年に前立腺がんで死亡した者)。

検診群における受診率・要精検率

症例群 77% 対照群 80%

評価指標

死亡(症例群/対照群のオッズ比)

評価指標の把握

KPNWのがん登録の記録に基づく。

結果

DREを検診目的に限定し、10年間に少なくとも1度でも受診した場合、症例群/対照群のオッズ比は0.84(95%CI:0.48-1.46)。診断目的を含んだ場合、10年間に少なくとも1度の受診者オッズ比は0.84(95%CI:0.43-1.64)である。したがってDREによる死亡率減少効果をみとめられない。

不利益

記載なし。

研究全般に関するコメント

1)DREによる死亡率減少効果はみられない。
2)診断・検診目的別DREを分けて解析している。検診目的に限定した場合でも直近3年までのオッズ比が1を超えるのは、本来の検診を目的としていない検査がまぎれこんだため。検診と診断の区別の困難な例が含まれている。

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