有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン
文献ID:S0024508
PMID:
11845847
AF
4
研究方法
その他
検診方法
CT及び組織診断による2年以上の経過観察。
対象数
19症例(1996-2001年)、発見-手術までの期間2年以上10症例、手術未施行例(2年以上の経過観察)9例。
対象集団の特性
男性10人、女性9人、平均年齢62歳(35-76歳)。11例は逐年低線量CT検診、7例は肺癌術後のfollow up CT、1例はCT検査にて偶然発見された。
対象集団の設定条件
大阪府立成人病センター胸部外科受診者
評価指標
PGGOの自然経過観察の評価(発育の特徴と病理所見による肺癌診断率)
評価指標の把握
follow up CTと組織所見
結果
観察期間中央値32ヶ月(範囲24-124ヶ月)、発見時PGGOサイズは4-18mm(平均8.6mm)。8例(42%)はCTにて陰影形態の変化を認めず、このうち3例に組織学的診断が得られ1例が肺癌であった(残り5例は組織検査未)。手術施行10例のうち5例(50%)が肺癌と診断された。
不利益
過剰診断の可能性、良性PGGOに対する手術
研究全般に関するコメント
2年以上陰影が変化しないPGGOでは少なくとも12.5%(1/8例)が肺癌と診断されたことになり、胸部CTの過剰診断の可能性が示唆された。PGGOの肺癌の可能性は、過去の肺癌の既往により強まるとしている(4/5例、3例が微小細気管支肺胞上皮がん(BAC))。