(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020396
PMID:
15812554
Evidence Level
I
目的
これまでに報告された膵癌に対する術後補助療法のランダム化比較試験 (RCT) をメタアナリシスする。
研究施設/組織
Pancreatic Cancer Meta-analysis Group
研究期間
2005年
対象患者
5つのRCTに登録された膵癌患者939例 (うち,個々のデータが得られた症例は875例)
介入
ランダム化比較試験のメタアナリシス
主要評価項目
生存期間
結果
補助化学療法群の生存期間中央値 (MST) は19.0ヵ月,非化学療法群のMSTは13.5ヵ月で有意差 (P=0.001) が認められた。一方,補助放射線化学療法のあり,なしでは,MSTはそれぞれ15.8ヵ月,15.2ヵ月で有意差が認められなかった。
結論
膵癌の術後補助化学療法は有効である。一方,補助放射線化学療法の効果は認められなかった。
作成者
上野秀樹,奥坂拓志
コメント
術後補助療法のランダム化比較試験に関する初めてのメタアナリシス。術後補助化学療法の有効性が報告された。