(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版

文献ID:S0020391 PMID: 15028824

著者

Neoptolemos JP/Stocken DD/Friess H/Fernandez-Cruz L/Dunn JA/Hickey H/Beger H/Fernandez-Cruz L/Dervenis C/Lacaine F/Falconi M/Pederzoli P/Pap A/Spooner D/Kerr DJ/Buchler MW/European Study Group for Pancreatic Cancer

出典: N Engl J Med/ 350巻, 1200-10頁/ 発行年 2004年

Evidence Level

II

目的

膵癌切除例に対する補助療法としての化学放射線療法の有用性を検討。ESPAC1の最終報告。

研究施設/組織

欧州11カ国,53施設

研究期間

1994年2月〜2000年6月

対象患者

上記多施設で,上記期間に切除された膵癌289例
これを以下の4群に分けて比較

介入

Chemoradiotherapy (n=73): 20Gy/10日間,放射線治療の始めの3日間に5-FU 500mg/m2,i.v.(以上を2週間の休薬後に,再度投与)
Chemotherapyのみ (n=75): leucovorin 20mg/m2+5-FU 425mg/m2×5日間,以上を1クールとして28日毎に6クール
Chemoradiotherapy+Chemotherapy (n=72)
観察のみ (補助療法なし)

主要評価項目

生命予後

結果

・全体       生存中央値  2生率  5生率  再発の期間  12ヵ月無再発率
 Chemorad (+)   15.9ヵ月   29%    10%    10.7ヵ月      46%
  (n=145)
 Chemorad (−)   17.9ヵ月   41%    20%    15.2ヵ月      55%
  (n=144)       P=0.05               P=0.04

・全体       生存中央値  2生率  5生率  再発の期間  12ヵ月無再発率
 Chemo (+)    20.1ヵ月    40%    30%    15.3ヵ月      58%
  (n=142)
 Chemo (−)    15.5ヵ月   21%    8%     9.4ヵ月      43%
  (n=147)     P=0.009                P=0.02

・全体             生存中央値      5生率
 経過観察 (n=69)      16.9ヵ月        11%
 Chemorad (n=73)      13.9ヵ月         7%
 Chemo (n=75)        21.6ヵ月         29%
 Chemorad+Chemo (n=72) 19.9ヵ月 13%
       統計処理不可能 (パワー不足)

・Cox regression modeling: adjusted hazard ratio for death
 Chemoradiotherapy    1.47 (95%信頼区間: 1.10-1.95)
 Chemotherapy       0.77 (95%信頼区間: 0.58-1.01)

結論

化学放射線療法は,膵癌切除例の予後をむしろ悪化させる。
術後化学療法は生存率を有意に改善する。
膵癌治癒切除後の全身化学療法を標準治癒とすべきである。

作成者

下瀬川 徹,石川 治

コメント

多施設のランダム化比較試験である。
症例数も多く,これまでで最も大規模な検討。
層別化の仕方とその比較にやや問題が残る。

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