(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版

文献ID:S0020386 PMID: 9193189

著者

Yeo CJ/Abrams RA/Grochow LB/Sohn TA/Ord SE/Hruban RH/Zahurak ML/Dooley WC/Coleman J/Sauter PK/Pitt HA/Lillemoe KD/Cameron JL

出典: Ann Surg/ 225巻, 621-36頁/ 発行年 1997年

Evidence Level

IV

目的

病理学的に確認された膵頭部,頚部,鉤部腺癌に対する術後の化学放射線補助療法の生命予後に対する効果を検討。

研究施設/組織

ジョンス・ホプキンス病院

研究期間

1991年10月〜1995年9月

対象患者

上記施設で,上記期間に,膵頭部,頚部,鉤部腺癌に対して膵頭十二指腸切除術を施行され,腺癌が病理学的に確認された174例
標準治療群99例,強化治療群21例,手術単独群 (術後の化学放射線療法を行わない) 53例の3群に分けて比較

介入

標準治療:
 膵床部に4,000〜4,500cGyの外照射 (EBRT,180〜200cGy/日) に,化学療法
  (3日間2コースの5-FU [500mg/m2/日],その後1週毎に5-FU [500mg/m2/日] を静脈注射で4ヵ月治療) を併用
強化治療:
 膵床部に5,040〜5,760cGyのEBRT,予防的に肝臓に2,340〜2,700cGy照射。
 化学療法として,5-FU (200mg/m2/日) とleucovorin (5mg/m2/日) を週5日間,これを4ヵ月間行う。

主要評価項目

生命予後

結果

              生存中央値   2生率   P値
化学放射線療法 (+)    19.5ヵ月    39%    0.003
化学放射線療法 (−)    13.5ヵ月    30%

          生存中央値   1生率   2生率   P値
標準治療     21.0ヵ月     80%     44%     0.002
強化治療     17.5ヵ月     70%     22%    0.252
手術単独     13.5ヵ月     54%     30%   
             P値は,それぞれ手術単独群に対して

単変量解析では,術後の化学放射線治療の併用が生存の延長に有意に貢献する結果であった。
多変量解析 (Cox proportional hazards survival analysis) によっても,術後の化学放射線療法は生存の延長に有意に貢献する結果であった。

結論

膵頭十二指腸切除後の化学放射線療法の併用は,有意に予後を改善する。
標準治療と強化治療では,予後に差が得られなかった。
膵頭部,頚部,鉤部癌に対する膵頭十二指腸切除後の補助療法として,今回の標準治療が推奨される。

作成者

下瀬川 徹,石川 治

コメント

単一施設のコホート研究だが,前向きにデザインされている。
症例数も多く,研究デザインは明解であり,信頼性が高い。

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