(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020376
Evidence Level
IV
目的
膵癌切除に対するIORT併用の有用性を,予後について検討。
研究施設/組織
天理よろづ相談病院外科
研究期間
1991年1月〜1995年12月
対象患者
上記施設で,上記期間に開腹手術した膵癌49例
切除23例,非切除26例: IORT 施行 25例
IORT非施行 24例
介入
IORT: Linac 6〜18Mev,総量20〜25Gy,CA,SMAの根部
Group 1: 切除+IORT 14例
Group 2: 切除のみ 9例
主要評価項目
生命予後
結果
・切除23例 生存中央値 1生存 2生存 3生存 局所再発 疼痛制御
Group 1 7.5ヵ月 36% 16% 0% 9% 83%
Group 2 5.6ヵ月 33% 17% 5% 63% 50%
生存率 P=0.78
根治切除後の無病生存期間 P=0.35
局所再発率 P=0.041
結論
IORTは,膵癌切除後の局所再発を抑制したが,生存率や無病生存期間には何ら影響しなかった。
作成者
下瀬川 徹,石川 治
コメント
単一施設の後ろ向きコホート研究。
症例数が少ないが,IORTの効果に絞ってデザインされている。