(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版

文献ID:S0020368

著者

岡本篤武/鶴田耕二/江川直人

出典: 膵臓/ 12巻, 407-13頁/ 発行年 1997年

Evidence Level

IV

目的

膵頭部癌治癒切除例でのIORT+EBRTの効果について検討。

研究施設/組織

都立駒込病院外科

研究期間

1985年以降の症例

対象患者

1985年以降のIORT併用の膵頭部癌治癒切除15例 (うち13例にはEBRTを追加) と,それ以前のIORTを併用しない膵頭部癌治癒切除10例

介入

IORT: 腹腔動脈から上腸間膜動脈根部,上腸間膜静脈から門脈を含む後腹膜組織に6×4cmの範囲で照射。
    高エネルギー電子線 13〜16 MeV,18〜22Gy
    照射前に5-FU 500mg i.v. (放射線増感作用の目的)
EBRT: 術後2〜3週目から開始。
    原体照射法 2Gy/回,総量40〜54Gy
    5例に,照射前に5-FU 250mg i.v. (総量1,750〜6,250mg)

主要評価項目

生命予後

結果

・全体
               1年生存  3年生存  5年生存   生存中央期間
IORT (+) 群 (n=15)   86.6%    54.4%    24.2%      39.0ヵ月
IORT (−) 群 (n=10)    80%      30%     30%     18.6ヵ月
                                       P=0.20

・P-TNM stage III
               1年生存  3年生存  5年生存   生存中央期間
IORT (+) 群 (n=15)   84.6%    55.5%    29.6%     39.9ヵ月
IORT (−) 群 (n=10)    75%    12.5%    12.5%     18.0ヵ月
      Log-rank test P=0.04,generalized Wilcoxon test P=0.06

結論

膵頭部癌の治癒切除例への補助療法としてのIORT (+EBRT) は,予後に影響しない。ただし,P-TNM stage IIIの進行例では,生存率を有意に改善する。
膵癌の治療成績向上のための補助療法の1つとして,組織学的治癒切除例にもIORTとEBRTの併用が推奨される。

作成者

下瀬川 徹,石川 治

コメント

単一施設の後ろ向きコホート研究 (対照が異なる期間の症例)。
症例数が少ない点が問題。

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