（旧版）科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版

Evidence Level

II

目的

Stage IVa治療として，根治的外科切除と5-FU放射線化学療法の比較。

研究施設/組織

3次，多施設共同

研究期間

1999〜2003年

対象患者

Stage IVa膵癌

介入

治癒切除 (第5版の2群リンパ節郭清，神経叢半周切，放射線化学療法)

主要評価項目

生存期間，入院期間，QOL

結果

外科切除群は放射線化学療法群より1年生存期間 (62% vs 32%，P＝.05)，平均生存期間 (＞17 vs 11 months，P＜.03)，ハザード比 (0.46，P＝.04) で勝っていた。2群間QOLに差はなかった。

結論

局所進行膵癌 (Stage IVa) 治療法として外科切除を選択することは，患者に利益がある。

作成者

土井隆一郎，藤本康二

コメント

外科切除と放射線化学療法臨床比較試験である。対象病期が限定されているが，Stage IVaに手術切除を推奨する根拠となる。