(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020261
PMID:
12484041
Evidence Level
III
目的
stage IVb膵癌に対する術中照射,外照射,化学療法の比較。
研究施設/組織
神奈川県立がんセンター消化器外科
研究期間
1987〜1999年
対象患者
stage IVb膵癌46例
介入
12例に術中照射 (内3例に外照射併用),17例に外照射,17例に化学療法
主要評価項目
除痛効果,生存期間,在宅期間
結果
除痛効果は術中照射群45%,外照射群27%,化学療法群0%。生存期間中央値は術中照射群6.8ヵ月,外照射群4.1ヵ月,化学療法群2.5ヵ月。在宅生存期間中央値は術中照射群2.6ヵ月,外照射群1.0ヵ月,化学療法群0.3ヵ月。
結論
stage IVbであっても疼痛改善目的を目的とした術中照射の適応はありうる。
作成者
永倉久泰,唐澤克之
コメント
ランダム化割り付けではないものの,放射線療法がまったく行われていない化学療法単独群と術中照射群とを比較した報告は他にはあまり見掛けない。術中照射は癌性疼痛を改善するという低レベルのエビデンスとして使える印象。