(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020171
PMID:
14579295
Evidence Level
III
目的
膵腫瘤病変に対する診断においてEUS-FNABの有用性を前向きに評価する。
研究施設/組織
Department of Medicine, University of Alabama at Birmingham, USA
研究期間
2001〜2002年
対象患者
同期間に膵腫瘤を有した患者101例 (組織学的に診断21例,臨床経過で診断80例)
介入
EUS-FNAB
主要評価項目
EUS-FNABの膵癌診断能
結果
最終診断は悪性78例,良性23例であった。細胞診の結果は悪性62例,悪性の疑い5例,異型6例,良性26例であった。2例を除き99例で評価に十分な検体が採取できた。真陽性72例,真陰性23例,偽陰性4例で疑陽性は存在しなかった。
EUS-FNABの膵癌診断の成績は感度94.7%,特異度100%,陽性予測値100%,陰性予測値85.2%であった。
結論
EUS-FNABは膵腫瘍の診断において,安全で高い診断能を有する検査法である。
作成者
山雄健次,田近正洋
コメント
膵腫瘤を有する患者に対し,EUS-FNABの診断能を検討した前向き研究である。