(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020118
Evidence Level
IV
目的
早期膵癌の診断として,腫瘍マーカー,膵酵素,超音波検査について検討。
研究施設/組織
旭川医科大学第3内科
研究期間
1977〜1994年8月
対象患者
膵癌切除例54例
介入
通常型膵管癌 (進行膵癌) 37例と粘液産生膵癌 (早期膵癌) 17例に分けて比較。
主要評価項目
腫瘍マーカー (CA19-9,CEA,Dupan-II,Span-I),膵酵素 (AMY,エラスターゼI),超音波検査 (US)
結果
進行膵癌に比べ,早期膵癌の腫瘍マーカーの陽性率は低かった。AMY,エラスターゼIの異常は31.2%,38.4%であった。USでは膵管拡張などの間接所見が多かった。
結論
早期膵癌発見のためには,膵酵素の測定とUSによる膵管拡張などの間接所見の拾い上げが重要。
作成者
羽鳥 隆,福田 晃
コメント
早期膵癌診断の困難さを強調している。早期膵癌と進行膵癌の分け方に課題あり。