(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
文献ID:S0020096
Evidence Level
IV
目的
22年間の膵癌登録症例からわが国における膵癌の危険因子を探る。
研究施設/組織
東北大学大学院医学系研究科消化器外科教室
研究期間
1981〜2002年
対象患者
日本膵臓学会による全国膵癌登録症例23,302例
介入
なし
主要評価項目
登録された膵癌症例の年齢,性別,家族歴,既往歴,訪医理由,初発症状などを解析
結果
年齢では,40歳以降罹患頻度が高まり,年齢とともに罹患率,死亡率が増加し,男女差は少ない。膵癌の家族歴は4.2%,既往歴では糖尿病が17.7%と最も頻度が高い。
初発症状では腹痛が,32.3%,腰背部痛が6.9%と疼痛が多いが,糖尿病の増悪も6%にみられた。
結論
膵癌登録症例からは,40代以降の男性,腹痛,背部痛などの疼痛と,糖尿病の増悪などが危険因子として考えられる。
作成者
西野隆義,白鳥敬子
コメント
22年間の膨大な登録症例による観察研究。