有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン

文献ID:S0016612 PMID: 8531970

著者

Allison JE/Tekawa IS/Ransom LJ/Adrain AL

出典: N Engl J Med/ 334巻, 155-9頁/ 発行年 1996年

方法

便潜血検査免疫法

AF(Analytic Framework)

3

研究方法

診断精度

検診方法

3種類の便潜血検査
(化学法:Hemoccult II,Hemoccult II Sensaおよび免疫法:HemeSelect)

対象数

Kaiser Permanente Medical Centerの健康診査会員.会員10,702人のうち1回でも便潜血検査を受けたのは8,104人(75.7%).

対象集団の特性

50歳以上.会員10,702人のうち1回でも便潜血検査を受けたのは8,104人(75.7%).
全体として全大腸内視鏡による精検受診率は56.2%,とりわけHemoccult II Sensaの精検受診率が低い.Hemoccult IIの精検受診率は78.3%

対象集団の設定条件

米国カリフォルニア州OaklandにあるKaiser Parmanente Medical Centerの健康診査会員

評価指標

大腸がんおよび10mm以上のポリープに対する感度・特異度

評価指標の把握

2年間の追跡で大腸がん症例を把握し感度を測定

結果

Hemoccult II,Hemoccult II Sensa,HemeSelect,Hemoccult II Sensa+HemeSelectの大腸がんに対する感度および特異度はそれぞれ37.1%,97.7%;79.4%,86.7%;68.8%,94.4%;65.6%,97.3%であった.一方,Hemoccult IIおよびHemeSelectの10mm以上のポリープに対する感度・特異度はそれぞれ30.8%,98.1%,66.7%,95.2%であった.

不利益

Hemoccult II Sensaの感度は最も高いが,特異度は低い.HemeSelectは,コスト面で高価である.

研究全般に関するコメント

Hemoccult IIと比較すると,HemeSelect (RPHA)では特異度は低下するが,がんに対する感度は30%以上向上した.免疫便潜血検査の有用性を示した論文.

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