有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン

文献ID:S0016611 PMID: 7795994

著者

Robinson MH/Kronborg O/Williams CB/Bostock K/Rooney PS/Hunt LM/Hardcastle JD

出典: Br J Surg/ 82巻, 318-20頁/ 発行年 1995年

方法

便潜血検査免疫法

AF(Analytic Framework)

3

研究方法

検査精度

検診方法

2種の便潜血検査(化学法:Hemoccult,免疫法:HemeSelect)

対象数

808人(免疫法は808人全例,このうち417人には化学法も施行)

対象集団の特性

ハイリスク群(男性468人;平均年齢63歳,女性340人;平均年齢59歳)

対象集団の設定条件

英国・デンマークの3医療機関

評価指標

大腸がんに対する感度

評価指標の把握

96%に全大腸内視鏡を施行(施行医には便潜血検査結果は知らせずに施行),全大腸内視鏡検査を施行できなかった症例には注腸検査を施行

結果

がんおよび1cm以上の腺腫に対するHemeSelectの感度はそれぞれ70%(7/10),44%(16/36),Hemoccultの感度はそれぞれ33%(1/3),18%(3/17)であり免疫法の感度が高かった.特異度はHemeSelectの88%に対してHemoccultでは98%であった.

不利益

大腸がんに対する感度が低い.ハイリスク群とわかっている人にあえて明らかに全大腸内視鏡検査より感度の低い検査法(FOBT)を提供するのか,と異論がある.

研究全般に関するコメント

内視鏡検査の所見をgold standardとした化学法と免疫法の便潜血検査の感度比較であるが,同一人物に2種類の便潜血検査を施行したものではない.免疫便潜血検査は化学法よりも感度は高いが,ハイリスク者のスクリーニングにおいて内視鏡検査にとって代わるには不十分だと結論している.

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