有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
文献ID:S0016602
PMID:
8531970
方法
便潜血検査化学法
AF(Analytic Framework)
3
研究方法
診断精度
検診方法
3種類の便潜血検査
(化学法:Hemoccult II,Hemoccult II Sensaおよび免疫法:HemeSelect)
対象数
Kaiser Permanente Medical Centerの健康診査会員.会員10,702人のうち1回でも便潜血検査を受けたのは8,104人(75.7%).
対象集団の特性
50歳以上.会員10,702人のうち1回でも便潜血検査を受けたのは8,104人(75.7%).
全体として全大腸内視鏡による精検受診率は56.2%,とりわけHemoccult II Sensaの精検受診率が低い.Hemoccult IIの精検受診率は78.3%
対象集団の設定条件
米国カリフォルニア州OaklandにあるKaiser Parmanente Medical Centerの健康診査会員
評価指標
大腸がんおよび10mm以上のポリープに対する感度・特異度
評価指標の把握
2年間の追跡で大腸がん症例を把握し感度を測定
結果
Hemoccult II,Hemoccult II Sensa,HemeSelect,Hemoccult II Sensa+HemeSelectの大腸がんに対する感度および特異度はそれぞれ37.1%,97.7%;79.4%,86.7%;68.8%,94.4%;65.6%,97.3%であった.一方,Hemoccult IIおよびHemeSelectの10mm以上のポリープに対する感度・特異度はそれぞれ30.8%,98.1%,66.7%,95.2%であった.
不利益
Hemoccult II Sensaの感度は最も高いが,特異度は低い.HemeSelectは,コスト面で高価である.
研究全般に関するコメント
Hemoccult IIと比較すると,HemeSelect (RPHA)では特異度は低下するが,がんに対する感度は30%以上向上した.免疫便潜血検査の有用性を示した論文.