(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン
文献ID:S0007688
PMID:
1293261
研究デザイン
5. CCT (Controlled Clinical Trial)
Evidence Level
Level 5
研究施設
Mahidol Univ.、Prince of Ongkala Univ.、Thailand
目的
術後鎮痛のため、腰椎椎間板切除の際に直接硬膜外にモルヒネ注射を行いその効果を評価した
対象患者
42人。モルヒネ群16人、コントロール群36人
症例数
42
主要評価項目とそれに用いた統計手法
double-blind placebo-controlled studyで症例を決定している。16人が3mg preservative-free morphinE, 26人が生理的食塩水を注入された。創閉鎖前にカテーテルを入れ硬膜上にモルヒネを注入し、バイタルサイン、かゆみ、嘔気、嘔吐を観察した。術後に痛みを訴える時期、鎮痛剤を必要とした時期、尿道カテーテルが必要であったかなどを評価した。
統計はchi-spuare test、Student t-testを用いた。
結果
硬膜外にモルヒネを投与された患者は、より長い術後無痛の期間が得られた(6.28対2.37時間)。術後鎮痛剤の使用もより少なかった。
結論
術中の硬膜外への直接的なモルヒネ注射は術後の疼痛鎮静には有効で安全な方法である。
コメント
十分な安全性の主張のためには症例数がやや少ないと思われる。
作成者
野村 武