(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

文献ID:S0007674 PMID: 8724092

著者

Jensen T/Asmussen K/Berg-Hansen E/et al.

出典: Spine/ 21巻, 9号, 1072-6頁/ 発行年 1996年05月

研究デザイン

4. RCT (Randomized Controlled Trial)

Evidence Level

Level 2

研究施設

ヒレロード病院整形外科、リウマチ科、放射線科、デンマーク

目的

腰椎椎間板摘出術初回施行例における遊離脂肪移植の癒着予防効果を造影CTで評価し、臨床症状と比較検討する

研究期間

1990-1991年

対象患者

120症例に腰椎椎間板摘出術を施行した。
この内、18歳以上で、初回手術であり、中心型脊柱管狭窄や精神疾患がなく、本研究を理解し、1年後にCT撮像可能であった99例を対象とした。

症例数

120

追跡率(%)

82.5

介入

50症例(19-75平均45歳)に遊離脂肪移植(厚さ5mm 以上)を施行した。49症例(44-68平均47歳)には施行しなかった。

主要評価項目とそれに用いた統計手法

術後1年次におけるLow Back Pain Rating Scaleを用いた臨床症状、造影CTを用いての瘢痕形成の程度と移植した脂肪の生着状況を評価した。
2群間の比較にはMann-Whitney U-testを、各因子の相関ではMultivariate linear regression analysesを用いた。

結果

両群間で臨床症状の差はなかった。遊離脂肪移植した群では硬膜周囲の瘢痕形成は有意に少なかったが、神経根周囲の瘢痕形成には関係しなかった。1年後のCTで、脂肪移植群の66%に移植片が確認できた。

結論

遊離脂肪移植は腰椎椎間板摘出術施行後の硬膜周囲の瘢痕形成の予防に役立つが臨床症状とは関連しない。

コメント

信頼できるデータである。

作成者

渡辺雅彦

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