(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン
文献ID:S0007650
PMID:
11834260
研究デザイン
7. Case-Control Study
Evidence Level
Level 6
研究施設
Sisli Etfal 病院、イスタンブール、トルコ
目的
黄色靭帯温存する顕微鏡視下腰部椎間板ヘルニア摘出術の有用性を臨床成績と硬膜周辺の癒着の状態から調べる。
研究期間
1990年7月-1998年7月
対象患者
600症例の腰部椎間板ヘルニア
症例数
600
介入
400例の黄色靭帯温存顕微鏡視下腰部椎間板ヘルニア摘出術。
200例の従来の顕微鏡視下椎間板ヘルニア摘出術。
主要評価項目とそれに用いた統計手法
臨床所見の結果は5段階評価。
問診として疼痛、仕事、鎮痛剤の使用量。
硬膜外の線維化は造影CTで確認。
Kruskal-WalliS, x2、Kolmogorov-Smirnov 2 test
結果
黄色靭帯温存群と従来法群との比較では入院期間はそれぞれ0.9日と2.25日であった。臨床成績は優が61.25%良が35.5%で従来法群は43.5%、38%で黄色靭帯温存群が有意に勝っていた。
造影CTで認められた硬膜外線維化は黄色靭帯温存群は18%であるのに対して従来群は37%の頻度で発生していた。再手術頻度はそれぞれ4.5%、9%であった。問診による成功率はそれぞれ91%、76%という結果であった。問診による除痛と仕事復帰と鎮痛剤服用に関する成功率は温存群が91%、従来群は76%であった。
合併症頻度は温存群は2.25%と従来群9.5%と少ない。硬膜損傷は1.25%、6%であった。
結論
黄色靭帯、硬膜周辺の脂肪、血管組織を温存する顕微鏡視下腰部椎間板ヘルニア摘出術は臨床成績と画像診断から満足のいく結果が得られた。
コメント
統計的有意差の記載が無い部分あり
作成者
出沢 明