(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

文献ID:S0007556

著者

高橋弦/中村伸一郎/須関馨

出典: 臨整外/ 32巻, 69-75頁/ 発行年 1997年

研究デザイン

12. 分析的横断研究

Evidence Level

Level 9

研究施設

千葉市療育センター整形外科

目的

椎間板疾患における腰痛は椎間板源性で下肢痛は根性痛であるという仮説を検証する目的で、椎間板障害19例と椎間板ヘルニア32例について痛みの分布を比較検討した。

研究期間

不詳(過去6年間)

対象患者

1. 椎間板障害19例(男性7例、女性12例、平均年齢38歳)
2. 椎間板ヘルニア32例(男性23例、女性9例、平均年齢29歳)

症例数

51

介入

椎間板疾患患者における症状を腰痛のみ、腰痛・下肢痛、下肢痛のみと分類して、椎間板障害と椎間板ヘルニアとで発現する症状の比率を比較した。

主要評価項目とそれに用いた統計手法

1. 痛みの部位を、腰椎部、腰仙部、側腰部、殿部、鼠径部、大腿前部、大腿後部、下腿前部、下腿後部、足背部、足底部の11領域に分類し、領域毎に痛みの出現率を求め、椎間板障害と椎間板ヘルニアとで比較した。
2. 11領域を腰(腰椎部、腰仙部、側腰部)、下肢(殿部、鼠径部、大腿前部、大腿後部、下腿前部、下腿後部、足背部、足底部)に大別し、痛みの分布を腰痛のみ、腰痛・下肢痛、下肢痛のみ、と分類して、椎間板障害と椎間板ヘルニアとで比率を比較した。
3. 統計学的有意差はX2検定で判定。

結果

1. 椎間板障害では腰痛の、椎間板ヘルニアでは下肢痛の出現率が高い傾向が認められた。有意差が認められた領域は腰椎部、殿部、下腿後部だけであった。
2. 腰痛のみの症例は、椎間板障害の58%、椎間板ヘルニアの9%で、椎間板障害に有意に高かった。一方、椎間板障害の42%は下肢痛を示していた。
3. 下肢痛のみの症例は、椎間板障害の26%、椎間板ヘルニアの63%で、椎間板ヘルニアに有意に高率であった。

結論

今回の結果からは椎間板疾患における腰痛は椎間板源性で下肢痛は根性痛であるという仮説は実証されなかった。また本研究の方法論では仮説の検証は困難であることも明らかとなった。

作成者

山口 潔

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