(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

文献ID:S0007548

著者

細川昌俊/横井秋夫/西脇祐司

出典: 臨整外/ 31巻, 1007-12頁/ 発行年 1996年

研究デザイン

8. Case Series

Evidence Level

Level 7

研究施設

国立東京第二病院、日本

目的

高齢者の腰椎椎間板ヘルニアにおける坐骨神経痛の発症と椎間板内圧の関与の検討、高齢者における坐骨神経痛の発現機序の検討。

研究期間

1989年-1996年

対象患者

手術症例のうちヘルニア腫瘤が坐骨神経痛の原因であると考えざるを得ない50例について検討した。

症例数

50

追跡率(%)

100

対象人種

日本人

介入

ヘルニアの脱出部位により、単なる後方脱出群と後方に止まらず椎体後面にまで頭側または尾側に脱出したものに分類した。

主要評価項目とそれに用いた統計手法

年齢、ヘルニアの脱出部位・ヘルニアの椎間板組織からの遊離の有無・後縦靱帯穿破の有無

結果

全例脱出型であったが、29歳以下では大部分が髄核が後方に脱出して神経根を圧迫している症例で、加齢と共に椎体後面にまで脱出する例が多くなり、特に60歳以上では全例線維輪が椎体後面に嵌頓し椎間孔出口附近で神経根を絞やくしていた。以上の手術所見から老年型ヘルニアでは椎間板内圧の関与よりは、線維輪が椎体後面に嵌頓し、椎弓根内側部で神経根を椎弓に押しつけることによる絞やくが主因と思われた。

結論

老年型ヘルニアでは椎間板内圧の関与よりは、線維輪が椎体後面に嵌頓し、椎弓根内側部で神経根を椎弓に押しつけることによる絞やくが主因と思われた。

コメント

データとして信頼性あり

作成者

新保 純

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