「科学的根拠(evidence)に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究」厚生科学研究補助金(21世紀型医療開拓推進研究事業:EBM分野)
文献ID:S0005016
PMID:
9500154
Ev level
IV
対象患者と研究施設
イギリスの地域ベース疫学研究(Melton眼研究)における55-74歳の患者560名
目的と方法
母集団ベース試験においてOxford臨床白内障分類および段階評価システム(OCCCGS)によって評価された11病態の相対頻度を検討すること。
560例の両眼をOCCCGSの十進法を用いて細隙灯で評価した。対象者の有病率はロジスティック回帰および、もし存在するならば通常の誤差回帰に対する範囲で評価された。
結果
白眼核散乱(WNS)、褐色化、皮質性スポーク(CS)、前嚢下混濁(ASC)、線維ひだ(FF)、水隙(WC)および核周囲の徹照下点状混濁はすべて年齢により増加した(p<0.05)。後嚢下混濁(PSC)、液胞、点状混濁(FD)および冠状混濁(CF)は年齢による有意な増加を示さなかった。各病態の有病率および平均オックスフォードスコアーはWNS(1.33)、褐色化(0.88)、CS36%(0.34)、PSC11%(0.52)、ASC2%(0.53)、FF18%(0.53)、WC17%(0.29)、徹照下点状混濁11%(1.15)、液胞59%(0.43)、FD98%(1.79)、CF39%(1.24)であった。女性でより有意に見受けられたのは冠状混濁(p<0.001)と水隙(p<0.05)であった。