「科学的根拠(evidence)に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究」厚生科学研究補助金(21世紀型医療開拓推進研究事業:EBM分野)

文献ID:S0005012 PMID: 2071351

著者

Maraini G/Pasquini P/Sperduto RD/Bonacini M/Carrieri MP/Corona R/Graziosi P/Tomba MC/Williams SL

出典: Invest Ophthalmol Vis Sci/ 32巻, 8号, 2400-3頁/ 発行年 1991年

Ev level

IV

対象患者と研究施設

加齢性白内障に関するイタリア-米国自然史研究で収集した3646眼

目的と方法

水晶体混濁分類法II(LOCS II)の信頼性が、判定した混濁の重症度や、共存病変の存在や重症度によって影響を受けるか否かを検討した。

LOCSIIの信頼性の評価は、臨床検査者2名のスリットランプ段階評価の比較(346眼)と、スリットランプの段階評価と写真の段階評価の比較(3646眼)によって行った。

結果

皮質と核の混濁の重症度は、スリットランプ段階評価の再現性に影響しなかった。しかし、後嚢下混濁の臨床的段階評価は、後嚢下混濁の重症度が高まるにつれて、より再現性が高くなった。共存病変の進行度が高くなると、核混濁のスリットランプ診断の一致度は低下したが、皮質と後嚢下の混濁では低下しなかった。臨床的段階評価と写真による段階評価の比較は、核と皮質の混濁に関しては、特異的混濁の重症度や共存する混濁の重症度にかかわらず、非常に良好ないし優れた一致を示した。後嚢下混濁の診断に関する一致性は、軽度の後嚢下混濁を有する眼や、核や皮質の共存混濁の重症度が高い眼では低下した。

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