(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-

文献ID:S0028201 PMID: 12501222

著者

Chan FK/Hung LC/Suen BY/et al.

出典: N Engl J Med/ 347巻, 2104-10頁/ 発行年 2002年

研究デザイン

RCT

エビデンスレベル

レベルII:1つ以上のランダム化比較試験による

対象者(疾患/病態)

関節炎のためNSAIDを内服し潰瘍出血をきたした患者で,潰瘍治癒後H. pylori陰性者をセレコキシブ 200mg 1日2回+プラセボ内服群とジクロフェナック 75mg 1日2回+オメプラゾール 20mg 1日1回内服群に無作為に振り分けした.

サンプルサイズ

セレコキシブ群 144例,ジクロフェナック+オメプラゾール群 143例

セッティング

大学病院

追跡率

セレコキシブ群 86.7%(125/144例),ジクロフェナック+オメプラゾール群 88.1%(116/143例).脱落は薬剤の内服を中断した症例である.

予知因子:介入/要因曝露と対照

セレコキシブ群:セレコキシブ+プラセボ内服
ジクロフェナック群:ジクロフェナック+オメプラゾール内服

エンドポイント(アウトカム)

6ヶ月以内の潰瘍出血の再発

主な結果と結論

ITT解析で,潰瘍出血の再発は,セレコキシブ群で7例,ジクロフェナック+オメプラゾール群で9例にみられた.両群の再発率に有意差はなかった.
潰瘍出血を起こした関節炎患者において,潰瘍出血の予防に対してセレコキシブによる治療はジクロフェナック+オメプラゾール治療と同等に有効である.

効果指標値(95%信頼区間)

リスク比:セレコキシブ群で4.9%(95%CI: 3.1-6.7),ジクロフェナック+オメプラゾール群で6.4%(95%CI: 4.3-8.4)
Number Needed to Treat:記載なし
統計学的解析法:ベースラインの同質性については,Pearson's chi-square test,Fisher's exact test,連続変数はStudent's t-test,潰瘍出血の再発にいたる可能性はKaplan-Meier methodで判定.

コメント

ベースラインの出血性潰瘍の内訳は,セレコキシブ群で胃潰瘍 86例,十二指腸潰瘍 52例,並存潰瘍 6例,ジクロフェナック+オメプラゾール群で胃潰瘍 80例,十二指腸潰瘍 48例,並存潰瘍 15例であった.潰瘍出血の再発は,両群あわせて16例であり,うち胃潰瘍が15例,十二指腸潰瘍が1例であった(十二指腸潰瘍の1例がいずれの群かは記載がない).

Verhagenらの内的妥当性チェックリスト<スコア基準 はい:1、いいえ:0、不明:0>

治療割り付け:ランダム化されているか 1
治療割り付け:盲検化されているか 1
最も重要な予後因子について群間に差が無いか 1
適格例の基準が決められているか 1
アウトカムの検査者は盲検化されているか 1
ケアの供給者は盲検化されているか 1
患者は盲検化されているか 1
一次エンドポイントの点評価値とばらつきの指標が示されているか 1
治療企図分析(Intention-to-treat analysis)が行われているか 1

総スコア 9

アブストラクトテーブル用記述

潰瘍出血を起こした関節炎患者において抗炎症薬を投与する場合,潰瘍出血の予防のために,セレコキシブはジクロフェナック+PPI治療と同等に有効である.

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