小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020
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目次
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020作成にあたって | |||||||
略語一覧 | |||||||
図表一覧 | |||||||
第1章 | JPGL2020の作成方法・CQ | ||||||
1. | JPGL2020の目的 | ||||||
2. | 本ガイドラインの基本姿勢 | ||||||
3. | JPGL2020作成と改訂の経緯 | ||||||
4. | 利用者 | ||||||
5. | 作成委員会の構成 | ||||||
6. | 本書の構成 | ||||||
7. | 作成方針 | ||||||
8. | クリニカルクエスチョン(clinical question, CQ)の一覧 | ||||||
【長期管理】 | |||||||
CQ1: | 小児喘息患者の長期管理において、吸入ステロイド薬(ICS)の長期使用と成長抑制との関連はあるか? | ||||||
CQ2: | 小児喘息患者において、吸入ステロイド薬(ICS)で長期管理中にステップアップする際はICSの増量とICSに長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA)を追加する方法(ICS/LABA)のどちらが有用か? | ||||||
CQ3: | 小児喘息患者において、吸入ステロイド薬(ICS)で長期管理中の追加治療としてロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は有用か? | ||||||
CQ4: | 小児喘息患者の長期管理において、呼気中の一酸化炭素(NO)濃度(FeNO)値に基づく管理は有用か? | ||||||
CQ5: | 小児喘息患者の長期管理において、有症状時にのみ吸入ステロイド薬(ICS)を吸入(間欠吸入)することは有用か? | ||||||
CQ6: | 小児喘息患者の長期管理において、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)と吸入ステロイド薬(ICS)のどちらが有用か? | ||||||
CQ7: | 小児喘息患者の長期管理において、ダニアレルゲン特異的免疫療法は有用か? | ||||||
【急性増悪(発作)】 | |||||||
CQ8: | 小児喘息患者の急性増悪(発作)時に吸入ステロイド薬(ICS)の増量は有用か? | ||||||
CQ9: | 小児喘息患者において、急性増悪(発作)時に短時間作用性吸入β2刺激薬(SABA)を反復吸入する場合は、スペーサーを用いた加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)による吸入と吸入液の電動ネブライザーによる吸入とどちらが有用か? | ||||||
CQ10: | 小児喘息患者の急性増悪(発作)時の入院治療に全身性ステロイド薬は有用か? | ||||||
CQ11: | 小児喘息患者の急性増悪(発作)時に特定の経口ステロイド薬の使用法(種類、用量、期間など)が推奨されるか? | ||||||
【乳幼児喘息】 | |||||||
CQ12: | 小児のウイルス感染による喘鳴の治療にロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は有用か? | ||||||
9. | システマティックレビュー(SR)の方法 | ||||||
1) | エビデンスの収集 | ||||||
2) | スクリーニング | ||||||
3) | RCTからの情報抽出と個々の評価 | ||||||
4) | エビデンス総体の評価 | ||||||
5) | SRレポートの作成 | ||||||
10. | エビデンスレベルと推奨グレードの設定方法 | ||||||
11. | JPGL2017からの主な変更点 | ||||||
12. | 今後の予定 | ||||||
1) | 本ガイドラインの広報 | ||||||
2) | 本ガイドラインの普及・遵守状況の評価 | ||||||
3) | 改訂の予定 | ||||||
13. | 謝辞 | ||||||
Clinical Question(CQ)と推奨文、推奨度・エビデンス一覧 | |||||||
Clinical Question(CQ)1~12 | |||||||
第2章 | 定義、病態生理、診断、重症度分類 | ||||||
1. | 喘息とは | ||||||
2. | 病態生理 | ||||||
1) | 気道炎症 | ||||||
2) | 気道リモデリング | ||||||
3) | 気道過敏性 | ||||||
4) | 気流制限 | ||||||
5) | アレルゲン曝露による気道狭窄と気道炎症 | ||||||
3. | 診断 | ||||||
1) | 症状・所見 | ||||||
2) | アレルギー疾患の既往歴・家族歴 | ||||||
3) | 検査所見 | ||||||
4) | 鑑別診断 | ||||||
4. | 病型 | ||||||
5. | 重症度の評価 | ||||||
6. | 予後(転帰) | ||||||
第3章 | 疫学 | ||||||
1. | 日本の疫学調査 | ||||||
2. | 喘息有病率・喘鳴期間有症率 | ||||||
1) | 近年の国内大規模調査結果 | ||||||
2) | 経年的変化 | ||||||
3) | 年齢差・性差 | ||||||
4) | 地域による喘鳴期間有症率の比較 | ||||||
3. | 喘息診療 | ||||||
1) | 入院数 | ||||||
2) | 重症度とコントロール | ||||||
3) | 長期管理薬の使用状況 | ||||||
4) | アレルギー疾患の合併 | ||||||
5) | 発症と予後 | ||||||
4. | 喘息死 | ||||||
1) | 喘息死亡数と喘息死亡率 | ||||||
2) | 小児の喘息死亡数と喘息死亡率の経年的変化 | ||||||
3) | 喘息死の実態 | ||||||
第4章 | 危険因子とその対策 | ||||||
1. | 喘息発症に関わる個体因子 | ||||||
1) | 家族歴と性差 | ||||||
2) | 素因 | ||||||
3) | 遺伝 | ||||||
2. | 喘息発症・増悪に関わる環境因子とその対策 | ||||||
1) | アレルゲン | ||||||
2) | 呼吸器感染症 | ||||||
3) | 室内空気・大気汚染物質 | ||||||
4) | マイクロバイオーム | ||||||
5) | その他の因子 | ||||||
3. | 海外の喘息ガイドラインにおける喘息の予防指針 | ||||||
第5章 | 病態評価のための検査法 | ||||||
1. | アレルギーに関するバイオマーカーの評価 | ||||||
1) | 血清総IgE値 | ||||||
2) | 末梢血好酸球数 | ||||||
3) | アレルゲン特異的IgE抗体検査とブリックテスト | ||||||
4) | 呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)と喀痰中好酸球数 | ||||||
2. | 呼吸機能の評価法 | ||||||
1) | スパイロメータによる評価 | ||||||
2) | ピークフロー(PEF)モニタリング | ||||||
3) | 強制オシレーション法(FOT) | ||||||
4) | 気道過敏性試験 | ||||||
3. | 気道炎症の評価 | ||||||
1) | FeNO | ||||||
2) | 喀痰細胞診 | ||||||
4. | 新しい検査法 | ||||||
1) | 肺音解析 | ||||||
2) | 好酸球顆粒タンパク質 | ||||||
3) | ペリオスチン | ||||||
第6章 | 患者教育、吸入指導 | ||||||
1. | 小児喘息治療・管理における患者教育の位置づけ(意義) | ||||||
2. | 患者・家族とのパートナーシップの確立 | ||||||
1) | 患者教育の対象 | ||||||
2) | 信頼関係の構築と患者側のニーズの把握 | ||||||
3. | 治療目標の設定と共有 | ||||||
1) | 急性増悪予防(または発作予防)を基盤とした治療目標と治療姿勢 | ||||||
2) | 病態生理の説明 | ||||||
3) | 治療目標の共有 | ||||||
4. | アドヒアランス(adherence)の向上 | ||||||
1) | 理解と納得の上に成り立つアドヒアランス | ||||||
2) | 行動医学モデルが指摘するアドヒアランスを高める条件 | ||||||
3) | 喘息日誌(セルフモニタリング)と個別対応プラン(アクションプラン)の活用 | ||||||
4) | 発達段階に応じた教育 | ||||||
5) | 患者教育の課題 | ||||||
6) | 伝える工夫 | ||||||
7) | 医療スタッフによる指導 | ||||||
8) | 教材や喘息治療情報の提供 | ||||||
5. | 小児喘息における心理学的アプローチ | ||||||
1) | 急性増悪(発作)の心身医学的機序 | ||||||
2) | 行動分析に基づく心理学的アプローチとストレスマネジメント | ||||||
6. | 小児喘息とQOL | ||||||
1) | 喘息児と保護者のQOL | ||||||
2) | 喘息児のQOL | ||||||
3) | 保護者のQOL | ||||||
7. | 効率的な吸入療法 | ||||||
1) | 吸入療法の特徴 | ||||||
2) | 吸入機器の種類と特徴 | ||||||
3) | 吸入機器の種類と年齢に応じた選択 | ||||||
4) | 吸入指導の重要性 | ||||||
8. | 定量吸入器の吸入方法 | ||||||
1) | ドライパウダー定量吸入器(DPI) | ||||||
2) | 加圧噴霧式定量吸入器(pMDI) | ||||||
9. | 吸入補助具(スペーサー) | ||||||
1) | 吸入方法 | ||||||
2) | 推奨されるスペーサー | ||||||
3) | 静電気の問題 | ||||||
10. | ネブライザー | ||||||
第7章 | 長期管理に関する薬物療法 | ||||||
1. | 長期管理の目標と実践:薬物療法の位置づけ | ||||||
2. | 小児喘息の長期管理に用いられる薬剤 | ||||||
1) | 吸入ステロイド薬(ICS) | ||||||
2) | 吸入ステロイド薬/長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA)配合剤 | ||||||
3) | ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA) | ||||||
4) | LTRA以外の抗アレルギー薬 | ||||||
5) | テオフィリン徐放製剤 | ||||||
6) | 生物学的製剤 | ||||||
在宅自己注射について | |||||||
3. | 短期追加治療に用いられる薬剤 | ||||||
LABA以外の長時間作用性β2刺激薬 | |||||||
4. | 長期管理における薬物療法の進め方 | ||||||
1) | 長期管理における薬物療法開始時の重症度評価と治療開始ステップ | ||||||
2) | 長期管理中の評価項目 | ||||||
3) | 長期管理の考え方 | ||||||
4) | 各治療ステップにおける薬物療法の進め方 | ||||||
5) | 難治性喘息について | ||||||
第8章 | 危険増悪(発作)への対応 | ||||||
1. | 家庭での対応 | ||||||
1) | 「強い喘息発作のサイン」の有無による対応 | ||||||
2) | 「強い喘息発作のサイン」がある場合の対応 | ||||||
3) | 「強い喘息発作のサイン」がない場合の対応 | ||||||
4) | 喘息児とその家族に対する指導のポイント | ||||||
2. | 医療機関での対応 | ||||||
1) | 救急外来治療で把握すべきこと | ||||||
2) | 小発作に対する治療 | ||||||
3) | 中発作に対する治療 | ||||||
4) | 大発作・呼吸不全に対する治療(入院での対応) | ||||||
5) | 入院治療の調整と退院の基準 | ||||||
6) | 退院時の指導 | ||||||
3. | 一般的な急性増悪(発作)の治療薬 | ||||||
1) | β2刺激薬 | ||||||
2) | イソプロテレノール | ||||||
3) | 全身性ステロイド薬 | ||||||
4) | 吸入ステロイド薬 | ||||||
5) | テオフィリン薬 | ||||||
6) | アドレナリン | ||||||
7) | 抗菌薬 | ||||||
8) | 粘液溶解薬と去痰薬 | ||||||
9) | 鎮咳薬 | ||||||
第9章 | 乳幼児期の特殊性とその対応 | ||||||
1. | 特徴と課題 | ||||||
2. | 病態生理 | ||||||
3. | 喘鳴性疾患の病型分類(フェノタイプ) | ||||||
4. | 診断 | ||||||
5. | 鑑別診断 | ||||||
第10章 | 思春期・青年期喘息と移行期医療 | ||||||
1. | 思春期・青年期までの喘息寛解率 | ||||||
2. | 思春期・青年期の喘息の特徴 | ||||||
1) | アレルギー素因 | ||||||
2) | 呼吸機能 | ||||||
3) | 気道過敏性 | ||||||
4) | 肥満や内分泌疾患 | ||||||
5) | 月経前喘息 | ||||||
6) | 生活習慣の変化・アドヒアランスに伴う問題 | ||||||
3. | JPGLから『喘息予防・管理ガイドライン』(JGL)へ | ||||||
4. | 移行期医療(内科的診療へ向けて) | ||||||
5. | 思春期・青年期の患者指導 | ||||||
1) | 学童期の患者指導 | ||||||
2) | 思春期・青年期の患者指導 | ||||||
6. | 内科への転科について | ||||||
7. | 喘息と妊娠 | ||||||
第11章 | 合併症とその対策 | ||||||
1. | 慢性期の合併症 | ||||||
1) | アレルギー性鼻炎 | ||||||
2) | 鼻副鼻腔炎 | ||||||
3) | 胃食道逆流症(GERD) | ||||||
4) | 肥満 | ||||||
5) | 心的要因・発達障がい | ||||||
6) | 食物アレルギー | ||||||
2. | 危険増悪(発作)期の呼吸器合併症 | ||||||
1) | air leak(空気漏出)症候群 | ||||||
2) | 無気肺と肺虚脱 | ||||||
第12章 | 日常管理 | ||||||
1. | 社会生活(学校保健など) | ||||||
1) | 通学、通園への配慮 | ||||||
2) | 急性増悪(発作)時の対応 | ||||||
3) | 体育と運動誘発喘息(EIA) | ||||||
4) | 行事への参加 | ||||||
5) | その他 | ||||||
2. | 運動への対応 | ||||||
1) | EIAの病態・機序 | ||||||
2) | EIAの診断 | ||||||
3) | EIAの臨床的意義 | ||||||
4) | EIAの予防 | ||||||
5) | アスリートと喘息 | ||||||
3. | 予防接種 | ||||||
1) | 予防接種ガイドラインにおける日本小児アレルギー学会の見解 | ||||||
2) | 喘息児への接種時の注意点 | ||||||
4. | 手術時の対応 | ||||||
1) | 術前の評価 | ||||||
2) | 術前のコントロール | ||||||
3) | 麻酔科医への十分な申し送り | ||||||
4) | 麻酔における注意 | ||||||
5) | 術後管理 | ||||||
5. | 災害時に備えて | ||||||
1) | 『災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット』 | ||||||
2) | 『災害派遣医療スタッフ向けのアレルギー児対応マニュアル』 | ||||||
3) | 『アレルギー疾患のこどものための「災害の備え」パンフレット』 | ||||||
第13章 | JPGLの今後の課題 | ||||||
1. | エビデンスに基づくガイドライン | ||||||
2. | 乳幼児喘息 | ||||||
3. | 思春期・青年期喘息 | ||||||
4. | 生物学的製剤 | ||||||
5. | アレルゲン免疫療法の可能性 | ||||||
6. | バイオマーカー | ||||||
7. | トータルケアとしての喘息診療 | ||||||
8. | 感染症と喘息 | ||||||
9. | アレルギー疾患対策基本法に基づく診療の均てん化と研究推進 | ||||||
10. | よりよい治療を目指して | ||||||
第14章 | 主な抗喘息薬一覧表 |