(旧版)女性下部尿路症状診療ガイドライン
はじめに
背景と目的
わが国で刊行された下部尿路障害に関する診療ガイドラインには,前立腺肥大症1),尿失禁2),過活動膀胱3,4),脊髄損傷における排尿障害5),二分脊椎症に伴う下部尿路機能障害3),間質性膀胱炎6),男性下部尿路症状7),夜間頻尿8)がある。この中で本書「女性下部尿路症状診療ガイドライン」に最も関連するものは,2004年に刊行された「EBM に基づく尿失禁診療ガイドライン」2)であるが,発刊から9年が経過し,本領域の診療と治療法の著しい発展を鑑み,このたびその内容を一新した。
女性下部尿路症状には,尿失禁,頻尿をはじめとする蓄尿症状に加えて,排尿症状と排尿後症状が含まれる。本ガイドラインは,これらの女性下部尿路症状を有する患者を包括的に診療するために作成された。すなわち,尿失禁だけでなく,尿意切迫感,頻尿,夜間頻尿などの蓄尿症状,尿勢低下,腹圧排尿などの排尿症状,さらに残尿感などの排尿後症状にも対応し,より適切な女性下部尿路症状の診療の指針の提示とその普及に貢献するものを目指した。
女性下部尿路症状には,尿失禁,頻尿をはじめとする蓄尿症状に加えて,排尿症状と排尿後症状が含まれる。本ガイドラインは,これらの女性下部尿路症状を有する患者を包括的に診療するために作成された。すなわち,尿失禁だけでなく,尿意切迫感,頻尿,夜間頻尿などの蓄尿症状,尿勢低下,腹圧排尿などの排尿症状,さらに残尿感などの排尿後症状にも対応し,より適切な女性下部尿路症状の診療の指針の提示とその普及に貢献するものを目指した。