(旧版)ED診療ガイドライン 2012年版
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EDの分類
EDをその原因から,器質性,心因性,両者の混合性の3つに分類する。
分類に際しては,その診断方法 / 根拠を記載すべきである。
〔推奨グレードC1〕

International Society for Impotence Research(ISIR,現在はInternational Society for Sexual Medicine: ISSM)が1996年にEDに関する用語委員会を組織し,討議を重ね,1999年にEDの分類を発表した1)(表1)。
しかし,この分類には作成委員の間でも議論があったとされる2)。また,外部からの批判もある2)。その批判の主な点は,心因性EDは多くの場合,器質性の原因がみつからない場合に安易に心因性と診断されているというものである。しかし,その後この分類が改訂されることもなかった。さらに,本ガイドラインが参考とした3rd International Consultation on Sexual Medicine 会議3)でも,EAU(ヨーロッパ泌尿器科学会)のガイドライン4)でも分類については一切言及していない。
ところが,EDの内服治療薬の臨床試験の国内外の主要な論文5-10)では,その方法のところで,患者背景として,器質性(organic),心因性(psychogenic),混合性(mixed)に分けている。その論文のうち,世界で最初の臨床試験の論文5)では,分類にあたっての方法を,「病歴,身体所見,海綿体注射,リジスキャン,カラードプラ,内分泌学的検査によって」と記載しているが,他の5論文ではまったく記載がない。
以上を鑑み,ガイドライン作成委員会では,1999年のISIR 用語委員会の分類(表1)を使用することを推奨し,本ガイドラインでも使用している。ただし,診療録や論文に分類を記載する際には,Goldstein らの論文5)にならい,どのような方法によって,その分類診断をしたかを記載することが望ましいと考える。
しかし,この分類には作成委員の間でも議論があったとされる2)。また,外部からの批判もある2)。その批判の主な点は,心因性EDは多くの場合,器質性の原因がみつからない場合に安易に心因性と診断されているというものである。しかし,その後この分類が改訂されることもなかった。さらに,本ガイドラインが参考とした3rd International Consultation on Sexual Medicine 会議3)でも,EAU(ヨーロッパ泌尿器科学会)のガイドライン4)でも分類については一切言及していない。
ところが,EDの内服治療薬の臨床試験の国内外の主要な論文5-10)では,その方法のところで,患者背景として,器質性(organic),心因性(psychogenic),混合性(mixed)に分けている。その論文のうち,世界で最初の臨床試験の論文5)では,分類にあたっての方法を,「病歴,身体所見,海綿体注射,リジスキャン,カラードプラ,内分泌学的検査によって」と記載しているが,他の5論文ではまったく記載がない。
以上を鑑み,ガイドライン作成委員会では,1999年のISIR 用語委員会の分類(表1)を使用することを推奨し,本ガイドラインでも使用している。ただし,診療録や論文に分類を記載する際には,Goldstein らの論文5)にならい,どのような方法によって,その分類診断をしたかを記載することが望ましいと考える。
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参考文献 |