(旧版)線維筋痛症診療ガイドライン 2011

 
 
5章 治療
1.治療総論

2.治療の評価
1)J-FIQに基づくコアセットの提唱 11)
arrow 本疾患は,多彩な症状のため治療評価が困難な場合が多い。効果的な治療を提供するためには,疾患活動性や治療の評価を客観的に適切な疾患尺度を使用し,痛みだけではなく多様な症状や障害を総合的に評価することが必要不可欠である。この疾患特異的な唯一の評価尺度として,日本語版FIQ(The Japanese version of the Fibromyalgia Impact Questionnaire : J-FIQ)がある。FIQは既に世界的に広く使用されており,その妥当性は認められている。
arrow 本邦においても徐々にではあるがJ-FIQを用いて治療評価(表2図12)をし,そのデータを集約しつつある。J-FIQによって得られたデータをまとめ臨床研究に反映させていくことが今後の課題であると思われる。また,2010年に発表された新診断基準とJ-FIQの組み合わせは疾患の重症度とQOLの評価が同時に評価できる可能性があり,今後の進展に期待したい。

表2 J-FIQによる疾患活動性の評価
表2
治療の評価はJ-FIQ(Fibromyalgia Impact Questionaive)が日本で使用しうる唯一の基準である。Fibromyalgiaの薬剤導入および薬効判定のために作成した日本版FIQである。20項目の質問等に基づきVASのScoreを数量化したものである。
図12
図12 J-FIQによる治療効果の漸定的な目安(西岡)

 

 
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