(旧版)線維筋痛症診療ガイドライン 2011

 
 
2章 本邦線維筋痛症の臨床疫学像

7.本邦線維筋痛症の臨床経過1〜3)
arrow 線維筋痛症は長期にわたって持続し,回復が困難な慢性の難治性病態である。発症から1〜2年は安定した状態で経過し,回復・軽快するとされているが,それ以後の経過が必ずしもよくない。本邦症例の検討では生命予後はまったく良好であるが,1年間の経過で治癒はわずか1.5%のみしかなく,51.9%が何らかの症状の改善がみられるのみで,37.2%は病状に変化なく経過し,2.6%が悪化していた。すなわち,多くが発症時と同様の病状を示しながら経過している。一方,小児例では比較的経過が良好で,大部分が発症から1〜2年以内に回復するとされているが,本邦例では不明である。また,入院の頻度については,本邦例では過去1年間に13.5%の症例に入院歴があった。

 

 
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