(旧版)糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン

 
III.糖尿病に関する基礎知識


1.分類と診断
3)診断
糖尿病診断の要点は,糖尿病の典型的な症状(口渇,多飲,多尿,体重減少)の有無,HbA1c値,糖尿病網膜症,過去の「糖尿病型」の有無,である。また,血糖値が「糖尿病型」((1)早朝空腹時血糖値≧126mg/dL,(2)75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値≧200mg/dL,(3)随時血糖値≧200mg/dL)かどうかの判定が必要となる。
たとえば,あるときに測定した血糖値が「糖尿病型」で,かつ,1)糖尿病の典型的症状あり,2)HbA1c≧6.5%,3)確実な糖尿病網膜症の存在のいずれか1項目を満たせば「糖尿病」と診断できる。
あるいは血糖検査を2回行うことでも診断できる。ある日に検査した血糖値が「糖尿病型」であった場合にもう一度別の機会に血糖検査を行い,2回目にも「糖尿病型」であれば「糖尿病」と診断する。この場合,2回目は1回目と異なる検査が望ましい。
一方,「正常型」の判定には,(1)早朝空腹時血糖値<110mg/dL,および(2)75gOGTT 2時間値<140mg/dL,のいずれも満たさなければならない。また,「正常型」「糖尿病型」いずれにも属さない場合は「境界型」と判定する。境界型には,空腹時血糖異常(Impaired Fasting Glucose;IFG,空腹時血糖値110〜125mg/dL)および耐糖能異常(Impaired Glucose Tolerance;IGT,75gOGTT 2時間値140〜199mg/dL)とがある。
75gOGTTの施行は,「正常型」「糖尿病型」の判定には必須であるが,糖尿病の診断には必須ではない。著しい高血糖状態でOGTTを行うと,さらに高血糖となり有害である。75gOGTTによる判定区分と診断基準を表1に示す。

表1 75gOGTTによる判定区分と診断基準
  正常域 糖尿病域
空腹時血糖値
75gOGTT 2時間値
<110(6.1)
<140(7.8)
≧126(7.0)
≧200(11.1)
75gOGTTの判定 両者を満たすものを正常型とする。 いずれかを満たすものを糖尿病型とする。
正常型にも糖尿病型にも属さないものを境界型とする。
静脈血糖値,mg/dL( )内はmmol/L
随時血糖値≧200mg/dLの場合も糖尿病型とみなす。
正常型であっても,1時間値が180mg/dL(10.0mmol/L)以上の場合は,180mg/dL未満のものに比べて糖尿病に悪化する危険が高いので,境界型に準じた取り扱い(経過観察など)が必要である。
75gOGTT:75g経口ブドウ糖負荷試験
(日本糖尿病学会:糖尿病診断基準委員会報告 1999)


 
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