(旧版)関節リウマチ診療ガイドライン 2014
第2章 関節リウマチ診療ガイドライン2014 |
MTX以外のcsDMARD(従来型抗リウマチ薬)3
CQ11 | RA患者に対してサラゾスルファピリジン投与は非投与に比較して有用か? | |
推奨8 | RA患者の疾患活動性改善を目的としてサラゾスルファピリジン投与を推奨する。 | |
推奨の強さ:強い 同意度:4.50 |
解説 CQ10
RA 患者におけるサラゾスルファピリジンは,欧米を中心としたエビデンスが豊富で,臨床症状改善および画像的関節破壊抑制効果において有効性が認められている。日本における使用量1,000mgでのエビデンスは乏しいものの,強い推奨とした。有害事象としては消化管障害と皮膚粘膜障害が多く,プラセボと比較して2〜3倍認められ,注意が必要である。今後は1,000mg使用による重要アウトカムの有効性について,エビデンスの蓄積が求められる。
References 1
▶CQ作成時の基本となったシステマティックレビュー
1) | Suarez-Almazor ME, Belseck E, Shea B, Tugwell P, Wells GA. Sulfasalazine for treating rheumatoid arthritis. Cochrane Database of Systematic Reviews 2010, Issue 7. |
References 2
▶追加解析に用いた文献など
MTX以外のcsDMARD(従来型抗リウマチ薬)に関する推奨文作成の背景
現在までの薬物療法の進歩により,MTXとbDMARD(生物学的製剤)が治療の中心となっているが,依然として多剤抵抗例や慢性感染症合併例などに対して,MTX以外のcsDMARD(
従来型抗リウマチ薬)が選択されることも少なくない。本ガイドラインでは,現在わが国で保険適用上使用可能なMTX以外のcsDMARD(従来型抗リウマチ薬)のなかで,コクランレビューがあるものはそれをベースとして追加文献検索を,ないものは追加文献検索によってエビデンスを探索し,パネル会議を経て推奨文を作成した。
なお,現在ほとんど使用されることのないペニシラミン,オーラノフィン,アクタリット,ロベンザリットはCQ作成段階で候補から除外し,またミゾリビンついてはCQは作成したがパネル会議で合意形成に至らず,本ガイドラインの対象外とした。
なお,現在ほとんど使用されることのないペニシラミン,オーラノフィン,アクタリット,ロベンザリットはCQ作成段階で候補から除外し,またミゾリビンついてはCQは作成したがパネル会議で合意形成に至らず,本ガイドラインの対象外とした。