(旧版)不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版)
IV.カテーテルアブレーション |
(5)心室期外収縮
Class I:
- 単源性心室期外収縮が多形性心室頻拍あるいは心室細動の契機となっている場合
- QOLの低下または心不全を有し,薬物治療が無効または副作用のため使用不能の頻発性単源性心室期外収縮
- QOLの低下または心不全を有し,薬物治療が有効または患者が薬物治療を希望しない頻発性単源性心室期外収縮
- 無症状であるが,著しい心機能障害がある頻発性心室期外収縮
頻発性心室期外収縮を薬物治療により消失させると,不整脈症状の軽快とともに心胸郭比の縮小が観察されることがある.しかし,虚血性心疾患などの器質的心疾患に伴う心室期外収縮に対するI群薬治療は,長期予後を悪化させる可能性があることがCAST報告により明らかにされた1).従って,重篤な症状やQOLの低下を伴う心室期外収縮や,心不全増悪因子となっている頻発性心室期外収縮に対しては,カテーテルアブレーションを考慮する必要がある.心室細動や多形性心室頻拍のトリガーとなる単源性心室期外収縮に対するカテーテルアブレーションの有効性が報告されている182,183).