(旧版)不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版)

 
II.臨床心臓電気生理検査

 
(1)徐脈性不整脈

薬効評価を目的とした心臓電気生理検査

Class I:なし

Class IIa:
  1. 洞機能不全で徐脈が内因性か自律神経機能不全あるいは薬剤によるかの判定が必要な場合
  2. 無症状の洞機能不全症例で洞機能不全を増悪させるおそれのある薬剤の投与が必要な場合
  3. 無症状の房室ブロック,心室内伝導障害例で伝導障害を増悪させるおそれのある薬剤の投与が必要な場合

徐脈性不整脈の薬効評価を目的とした電気生理検査にClass Iの適応はないと考えられるが,診断を目的とした電気生理検査においての評価が,自覚症状と一致しない場合,薬物負荷を行う.Ia群のプロカインアミドやジソピラミド,IV群のベラパミルを静注し,洞結節,房室結節,His-Purkinje系の機能を評価する26,27)
洞機能不全の原因が内因性か自律神経機能不全あるいは薬剤によるかは治療法の選択に重要である.自律神経の影響を除外する目的で薬理学的自律神経遮断術を行う.硫酸アトロピン0.04mg/kg+プロプラノロール0.2mg/kgを静注し評価する19).薬剤の影響が考えられれば投与中止してから評価し,自覚症状との関係を再評価する.無症状の洞機能不全,房室ブロック,心室内伝導障害例で不整脈を増悪させるおそれのある薬剤の投与が必要な場合では,電気生理検査により評価を行う.特に基礎心疾患を有する例では重要である.

 

 
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