(旧版)不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版)
I.ガイドラインの背景及び考え方 |
(3)エビデンスと推奨度のグレード
本邦ではペースメーカー以外の非薬物療法は欧米に比べ,開発,普及が遅れ,不整脈の非薬物療法に関するわが国におけるエビデンスは少ない.本ガイドラインでは,まず欧米におけるエビデンスに基づいた資料を調査し,更にエビデンスの水準を批判的に吟味し,加えて日本における情報を収集し,それらを班会議において班員及び協力員の経験と意見に基づきエビデンスの水準を検討した.すなわち,ACC/AHAガイドライン8,9,10,11,12)及びカナダ医師会によるもの13)も参考として検討したが,本邦におけるエビデンスの評価が困難なため,今回のガイドラインではエビデンスの水準は表示しなかった.推奨度のグレードについてはカナダ医師会の4段階法も参考として,ACC/AHAガイドラインに基づき,
(1)クラスI: | 有益であるという根拠があり,適応であることが一般に同意されている | |
(2)クラスIIa: | 有益であるという意見が多いもの | |
(3)クラスIIb: | 有益であるという意見が少ないもの | |
(4)クラスIII: | 有益でないまたは有害であり,適応でないことで意見が一致している |