(旧版)大腸癌治療ガイドライン医師用 2009年版

 
この項は、改訂されていますのでご注意ください。
2009年版刊行後、新たな大腸癌治療薬の保険収載や適応拡大がなされ、「化学療法」の項を大幅に改訂した2010年版が発行されています。
最新情報は、こちらでご確認ください。




Clinical Questions

 


CQ16:KRAS遺伝子変異とcetuximab
推奨カテゴリーA
cetuximabはKRAS遺伝子に変異がない大腸癌において有用性が示唆されている292),293),294),295),296),297),298)



cetuximabに関する臨床研究のほとんどがEGFR陽性例を対象として検討されており,EGFR陰性例に関するエビデンスは限定されている。保険適応もEGFR陽性例に限定されており,原則的には,EGFR陰性例には使用すべきではないが,最近ではcetuximabの効果と免疫染色におけるEGFR発現レベルとの関連性はないとする報告もある299)
最近,癌組織のKRAS遺伝子変異とcetuximabの有効性との間に密接な相関があることが報告され292),293),294),296)297)298),300)KRAS遺伝子変異例には,奏効やPFS,OSをエンドポイントとする有効性が期待できないことが明らかとなってきた。cetuximabは,KRAS遺伝子に変異がない(野生型)場合での投与が推奨される。ただし,2009年3月現在,大腸癌におけるKRAS遺伝子検査には保険は適応されていない。高度先進医療としてのみ承認されている状況である。

 

 
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