(旧版)大腸癌治療ガイドライン医師用 2009年版

 
この項は、改訂されていますのでご注意ください。
2009年版刊行後、新たな大腸癌治療薬の保険収載や適応拡大がなされ、「化学療法」の項を大幅に改訂した2010年版が発行されています。
最新情報は、こちらでご確認ください。




Clinical Questions

 


CQ15:二次治療における分子標的治療薬
推奨カテゴリーB
一次治療にbevacizumab投与がされていない場合の二次治療においては,投与可能な症例に対してはbevacizumabの適正使用に準拠した投与を行うことが望ましい。
この場合の至適投与量(5mg/kgまたは10mg/kg)についての明確なエビデンスはない117),121)



一次治療にbevacizumabが投与され,一次治療の効果が持続しているが,抗がん剤の有害事象により投与継続が困難になった場合は,bevacizumabを継続投与することが望ましい。一方,bevacizumabを含む一次治療の効果が増悪(PD)であった場合の二次治療におけるbevacizumabの継続投与については,有用性を示す報告があるものの130),前向き臨床試験によるエビデンスは確立されていない。なお,5-FU,CPT-11,L-OHPを含むレジメンに抵抗性となった三次治療以降でのbevacizumab投与は推奨されない289)
二次治療としてのcetuximabの投与(FOLFIRI療法(またはCPT-11単独)+cetuximab)は,無増悪生存期間(PFS:progression free survival)の延長に寄与することが示されたが,全生存期間(OS:overall survival)ではCPT-11単独療法と差が確認されていないことを十分に考慮する必要がある。なお,cetuximabは一次治療290)としては保険適応がない。
 分子標的治療薬の使用に関しては,海外のエビデンス291)に基づいて適正使用に準拠することはもちろんであるが,高額でありかつ特有の副作用を有する薬剤である。治療の利益と不利益を十分に考慮して投与の適応を決定する必要がある。

 

 
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