(旧版)大腸癌治療ガイドライン

 
II.治療法の種類と治療方針の解説

 
3.血行性転移の治療方針
2)肺転移の治療方針
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[肺切除]
(1) 肺切除の5年生存率は30〜60%と良好である。選択された症例に対しては他の治療法と比較研究することが許容しがたいほどの良好な成績が示されている45),46),47),48)
(2) 同時性肺転移では,原発巣の切除を先行し,局所の根治性を評価することが望ましい。したがって,原則的に同時性肺転移は異時切除となる。
(3) 異時性肺転移では,肺転移発見から切除までに一定の観察期間をおいてもよい。
(4) 転移巣の数,大きさ,部位および気管支内進展を評価し,切除断端距離を確保した転移巣の完全切除ができる術式を決定する。
(5) 肺門・縦隔リンパ節郭清の意義は定まっていない。肺門・縦隔リンパ節転移例の予後は不良である48)
(6) 制御可能な肺外転移例(主に肝転移)では,肺切除の有効性を示唆する報告がある20),37),49),50),51)
(7) 肺切除後の残肺再発に対しても,前述の肺切除の適応基準に準じて再肺切除を検討する52),53),54)

 

 
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