(旧版)大腸癌治療ガイドライン
I.治療方針
5.治癒切除後の補助療法
治癒切除が行われても,癌細胞がリンパ管網内,血流中,腹腔内,局所などに遺残している可能性がある。再発の可能性の高い場合,化学療法または放射線照射による補助療法が行われる。
1)補助化学療法
目的 | : | 術後再発抑制,生存率の向上 | |
対象 | : | Stage III結腸癌およびStage IIの再発高リスク結腸癌 |
2)補助放射線療法
直腸癌を対象とする。
a.術前照射 | |||
目的 | : | 局所制御率の向上,生存率の改善,肛門括約筋温存率と切除率の向上 | |
対象 | : | 術前診断にて固有筋層を越えて浸潤またはリンパ節転移陽性症例 |
b.術後照射 | |||
目的 | : | 局所制御率の向上,生存率の改善 | |
対象 | : | 術後診断にて固有筋層を越えて浸潤またはリンパ節転移陽性症例 |
c.術中照射 | |||
目的 | : | 局所制御率の向上,生存率の改善 | |
対象 | : | 外科的剥離断端陽性または断端近接症例 |