No |
著者 |
発表年 |
研究方法 |
検診方法 |
対象数 |
対象集団の特性 |
対象集団の
設定条件 |
評価指標 |
評価指標の把握 |
結果 |
36 |
Tockman MS |
1985 |
無作為化比較対照試験 |
X群は胸部X線2方向年に1回、XC群はそれに加えて4ヶ月に1回の喀痰細胞診、期間は5-7年、総観察期間は平均約5.5年 |
XC群5,226人 X群5,161人 |
45歳以上、男性、1日20本以上の喫煙、X群は1.7%黒人が多い(有意差あり) |
86%が白人、13%が黒人、他が1%。13%がアスベスト被爆歴あり、34%が咳あり。国内統計に比して約2倍の肺癌死亡率。 |
肺癌による死亡率 |
手紙調査、中央判定、アンケート調査 |
肺癌による死亡率は1,000人年あたりXC群3.4・X群3.8で、有意差はなし。 |
Johns Hopkins Study:37 Tockman MS.(1986) |
39 |
Melamed MR |
1987 |
無作為化比較対照試験 |
x-ray only群は胸部X線2方向年に1回、dual screen群はそれに加えて4ヶ月に1回の喀痰細胞診、期間は5-8年、その後フォロー2年間 |
5,072人(dual screen) 4,968人(x-ray only) |
45歳以上、男性、1日20本以上の喫煙 |
Greater New Yorkの一般住民 |
肺癌による死亡率 |
手紙・電話調査、医療履歴調査、多施設カルテ調査、中央判定 |
肺癌による生存率は当初dual screen群が良好だったが最終的にほぼ一致した。肺癌による死亡は74対82で有意差なし。 |
Memorial Sloan-Kettering study:38 Melamed MR, et al.(1984) |
40 |
Sagawa M |
2003 |
症例対照研究 |
胸部X線写真と喫煙者に対する喀痰細胞診 |
ケース群71人 コントロール群409人 ケース群はすべて男性 |
39歳以上で1989年の肺がん集団検診を受診し、陰性の結果を得た集団から、1992年から1994年の間に40-79歳で肺がんで死亡した者をcaseとして選択した。caseと同じ集団からcontrolを1:6で選択している。すべて喫煙者。 |
宮城県 |
肺がんによる死亡率 |
死亡小票と宮城県のがん登録及び患者カルテ(最初のcase-control studyより) |
喫煙歴をマッチングした評価を行っていたが、喀痰細胞診と胸部X線でスクリーニングした場合の調整OR=0.36、胸部X線のみのスクリーニングの調整OR=0.47であった。 喀痰細胞診と胸部X線のスクリーニングvs胸部X線のみのORは0.63であり、統計学的に喀痰細胞診の有効性は示せなかった。 胸部X線のみより、喀痰細胞診検査を加えることで喫煙者の肺がん死亡リスクを減らす可能性があるはずだと結論している。 |