No |
著者 |
発表年 |
検診方法 |
対象数 |
対象集団の特性 |
対象集団の
設定条件 |
評価指標 |
評価指標の把握 |
結果 |
24 |
Nishii K |
2001 |
胸部XRと高リスク群への喀痰細胞診 |
ケース群 412人 コントロール群 3,490人 症例と対照は、性、出生年、居住地がマッチされている。 |
男女、40-79歳、国民健康保険の被保険者及び社会保険などの被保険者の家族 有病率:研究期間中に1,154人の肺がん死亡 受診率:1997年の40-79歳で5歳階級毎の受診率は男性が40-45歳で最低の7.4%、70-74歳で最高の40.1%、女性はそれぞれ50-54歳の33.4%と、65-69歳の53.6% |
岡山県内の34市町村住民検診対象者 |
死亡に繋がった肺がんが診断される前1年間の肺がん検診による死亡リスク低下をオッズ比で検討 |
診断日は地域がん登録から、検診受診歴はコンピューター化された検診受診歴 |
男女合計でオッズ比0.59(95%CI=0.46-0.74)、男性で0.67(0.51-0.87)、女性で0.39(0.24-0.64)。喫煙歴が得られない対照も含めると、これらの数値はそれぞれ0.64(0.51-0.81)、0.71(0.55-0.93)、0.45(0.28-0.74)となる。 喫煙指数600以上の喫煙に関する高リスクがマッチしていない対照などを除いて401症例と1,887対照での解析では、オッズ比が0.55(0.43-0.70)。 |
25 |
Tsukada H |
2001 |
胸部X線、高リスク群には喀痰細胞診 |
ケース群 174人 コントロール群 801人 |
症例男性149人、女性25人 40-79歳。 男性は症例・対照とも喫煙指数400以上、女性は400未満。 診断前12ヶ月以内のがん検診受診者割合は、症例の35%、対照の56%。 |
新潟県、国保加入者 |
肺がん死亡のオッズ比 |
死亡診断書と地域がん登録 |
診断前12ヶ月以内に肺がん検診受診のオッズ比 0.40(0.27-0.59) 診断前12-24ヶ月以内の検診受診のオッズ比 1.42(0.63-3.17) |
26 |
Sagawa M |
2001 |
胸部X線と高危険群(喫煙指数600以上)に喀痰細胞診 |
ケース群 328人 コントロール群 1,886人 |
男/女=100,292人/183,934人 |
地域性、医療機関など |
肺がん死亡のオッズ比 |
死亡小票と宮城県のがん登録および患者カルテから把握 |
宮城県における肺がん集団検診では、46%の死亡率減少効果を認めた。 |
27 |
Okamoto N |
1999 |
胸部X線検診(個別検診) |
ケース群 193人 コントロール群 579人 |
男女、40-74歳 |
神奈川県平塚市、藤沢市、住民(国民健康保険対象) |
死亡、検診受診歴 |
個別検診受診者台帳 がん登録 病院カルテ 対象者アンケート |
症例対照研究の結果、喫煙歴補正にて1年以内の個別検診受診は肺癌による死亡リスクが0.535 (95%CI, 0.337-0.850)に減少する。 統計学的有意を示しているものの、ケースおよびコントロールの除外基準が明白ではない。平塚市および藤沢市の両者において検診プログラム開始とされている年以前の診断例が症例として登録されていて、それに関する説明がない。診断以前の期間別に検診受診の有無によるオッズ比を算出しているが、直近の検診受診を意味しているのであれば期間が延びてもオッズ比が変化しないことから、むしろセルフセレクション・バイアスが疑われ、直近の検診受診を意味していないのであれば算出自体にあまり意味がない。 |
28 |
Sobue T |
1992 |
胸部X線検診+喀痰細胞診 |
ケースは、40歳から74歳の喫煙男性および非喫煙女性で、肺癌検診開始時より同一地域に居住し肺癌と診断され、1981年から1988年に肺癌死亡した273人である。コントロールは性、年齢、居住地でマッチさせ、ケースの肺癌診断時に生存し、男性の場合は喫煙者であり、女性の場合は非喫煙者である1,269人である。 |
ケース群 男性208人、女性65人/コントロール群 男性964人、女性305人。
年齢は40歳以上74歳以下。 母集団男性136,860人の肺癌検診受診率は胸部写真36.2%、細胞診7.4%、女性146,481人の肺癌検診受診率は胸部写真50.2%、喀痰細胞診0.8%。 |
日本全国50カ所の地方自治体 |
肺癌死亡のオッズ比 |
死亡診断書 病院カルテ 聞き取り調査 |
症例対照研究の結果、喫煙歴補正にて1年以内の検診受診は肺癌による死亡のオッズ比は0.72 (95%CI,0.50-1.03)であった。 12ヶ月以内の検診受診者は、未受診者に比し肺癌死亡のオッズ比0.72であるが、95%信頼区間は0.5-1.03で、統計学的有意とは言えなかった。 |