有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン
V.推奨レベル
1)非高危険群に対する胸部X線検査、及び高危険群に対する胸部X線検査と喀痰細胞診併用法
推奨 B
死亡率減少効果を示す相応な証拠があるので、対策型検診及び任意型検診として、非高危険群に対する胸部X線検査、及び高危険群に対する胸部X線検査と喀痰細胞診併用法による肺がん検診を実施することを勧める。ただし、死亡率減少効果を認めるのは、二重読影、比較読影などを含む標準的な方法注1)を行った場合に限定される。標準的な方法が行われていない場合には、死亡率減少効果の根拠があるとはいえず、肺がん検診としては勧められない。また、事前に不利益に関する十分な説明が必要である。
注1) | 標準的な方法とは、「肺癌取扱い規約」14)の「肺癌集団検診の手引き」に規定されているような機器および方法に則った方法を意味している。したがって撮影電圧が不足したもの、二重読影を行わないものなどは、ここで言う標準的ながん検診の方法ではない。 |